最近は風が強くて、ボールが風の影響を受けるくらいコースじゅうを吹き荒れています。
風に向かって進むと、息ができないくらい風が吹きまくっています。
コースに出てまだ半分も行かないとき、グリーン近くに小さな女の子たちが3人、胸元に何か白いものを抱いて立ってわたしたちのほうを懇願するようなまなざしでじぃーっと見ていました。
近寄ると、白いものはゴルフボールでした。
大きい子は8歳くらいかな。一番小さい子は、4歳くらいでしょうか。
その小さな子の持ったボールは傷だらけの古いボールばかり4個。ちいさな両掌いっぱいに載せて心なしか申し訳ないような恥ずかしいような表情を浮かべてお姉さんたちより引っ込んで立っています。
夫は、先に進んでいたものの、気になったのでしょうか、また引き返してきました。
以前にも一度、中古のゴルフボールを(コースで見つけて拾い集めて)売っている二人の女の子に出会ったことがありましたが、キャディに訊くと、ああやってボールを拾い集めて学校のノートを買う足しにしているのだとういうことでした。
あの時に買ってあげればよかったと後悔したことがあったので、夫に買ってあげようか、と言うと、夫が声に出して優しく1,2,3…と数え始めました。
全部買ってあげようか。そうだねえ。
石ころだらけの”月面ゴルフ場”だから、そこで拾ったボールの傷み具合もひどいものです。
10個あるから千フランでいいかい。
女の子たちはコクリと表情を変えることなく頷きました。
千フランを差し出すと、恥ずかしげに小さな手を差し出して受け取りました。一番大きな女の子の手です。
わたしが、これでノートを買ってね、と言うと、3人とも微かににっこりうなずきました。
そして、来た道をゆっくりもどって行きました。
女の子の後ろ姿でも写真に収めていたらよかったな、とは後の祭り。
ブルキナべの子どもたちはとっても人見知りです。
百フランで20円ほどです。
一生懸命に集めたであろうゴルフボールで200円ほどを3人で手に入れたのです。
いつか、ワガドゥグの路地で見つけた、何でも屋の小さな店のことを思い出しました。
ワガドゥグ市内路地にあった何でも屋さん ”金のボール”(2019.11.末) |
一個売りの飴玉からバオバブの実の干菓子、小袋入りの洗剤、マッチ、電池、ノートまでありとあらゆる庶民の日用雑貨必需品が理路整然と並べられた小屋のような小さなよろず屋。道端に出っ張って建っていました。
あの女の子たちは目をらんらんと輝かせて、千フラン札を手によろず屋さんに行って、何を買うのでしょう。
元気でねー!
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