2020年8月24日月曜日

ブルキナファソ産の健康茶

 5か月前の今日、わたしはワガドゥグから一人、成田に到着しました。
あの時は、まだうすら寒かったのにな。わたしが帰国した途端に東京都のコロナ新規患者数が急増して緊急事態宣言が発表されて、ほとんど外出することのないまま、春が来て、梅雨になって日本中のあちこちで浸水被害が起こって、長い梅雨がやっと終わったかと思ったら猛暑がやってきました。
今度は、コロナ禍対策のためのマスク着用と、熱中症とのせめぎ合いでした。
新規コロナ患者数とともに発表される熱中症患者数の多さにはうんざりしました。

8月も下旬となり、日陰ではいくぶんひんやりとした空気に変わったかな。

今日も、東京から更新します。

帰国してからも、ワガドゥグから持ち帰ってきた各種のお茶とシアバターで癒されました。
夜寝る前に顔や首、手足にシアバターを塗りながらのマッサージで心身がほぐされたようでした。
毎朝煮だして作るブルキナファソ産のお茶は健康にも良いと言われて、体の内側から洗われるようでした。
キンシャサでは、乾燥の健康茶葉(ブルグツゥと言っていました。)は庶民の市場でのみ入手できるということで、家政婦のおばちゃんに買ってきてもらっていましたが、ワガドゥグでは、きれいに包装されてスーパーで売られていました。ティーパックになっているものもあって、成分を選べて楽しめました。

先日から煎じて飲んでいるお茶が、これまたおいしい!!!
Moringa+Kinkeriba(モリンガとケンケリバ)と書かれた茶葉です。確かに2種類の茶葉が入っています。飲んでスーッと感じるのは、ケンケリバからの成分です。モリンガとの調合具合が絶妙です。


パッケージには100%ナチュラル、と記され、防腐剤、添加物、化学物質、興奮剤無添加と表示されています。
煎じたお茶には、消化機能を助けたり、血の巡りを良くしたり、体内の毒素を取り除いたり、心臓血管の疾患の予防になる、と書かれています。
沸騰した湯1/4ℓに茶さじ2,3杯の茶葉を入れて、7~10分煎じ、茶こしで濾してから、砂糖、蜂蜜で、または何も入れないで飲むこと。
朝食の時、食後、そして就寝時に飲むことを勧める。自然そのものの”エクセレントな”味です、ですって。

ブルキナファソ産と書かれていて、パッケージにブルキナアソ国旗がはためいているのがなんだか”、わたしにはうれしいです。

そんなことが書かれて、最後に消費者相談サービスとして、電話、メイルアドレス、生産者までもが、しっかり表記されているのです。
100グラムで1250CF(日本円で300円弱)。
消費期限もしっかり明記されいます。
ビニールコーティングされたような紙パッケージは微生物によって分解されるもので作られているとも書かれていますよ。
しっかり、ごみ箱に捨てましょうマークだって掲示されています。丸ごと、地球環境に配慮されたお茶だと言えます。


すごい!パーフェクト!
あっぱれ!ブルキナファソ!


ワガドゥグには、こんなお茶、パックになったお茶がきれいな包装でお店に並んでいます。
自然食品だけを取り扱うお店も、今年に入ってワガ2000地区に開店しています。
やっぱり、ブルキナファソの人たちはすごい。


なのに、テロ集団が、北の国境、南の国境から入り込み、コロナウィルスの脅威ともダブルで闘わなければならないブルキナファソ。
がんばれー!
わたしは必ずワガドゥグに戻ります。


モリンガとケンケリバミックス茶葉


そのパッケージ裏の能書き





煎じて出来上がったモリンガ・ケンケリバ茶

2020年8月8日土曜日

赤羽育ちのバオバブと、ワガドゥグ育ちのバオバブと

 2020年7月3日、東京は赤羽ベランダ生まれのバオバブです。
6月17日に種を蒔いて、2週間かかってやっと一つだけ発芽しました。
ということで、今のところ一人っ子です。
今日8月8日撮影。身長20cmになりました。双葉がどういうわけか、しっかり残っています。
幹の部分は今のところ、緑色。
見かけは、まだ”草”っぽいです。


 

 変わって、こちらは、2019年11月16日ブルキナファソの首都ワガドゥグ生まれのバオバブ長女です。兄弟姉妹が確かあと5人。
昨日、夫のプロジェクトの秘書のお姉さんが写真に撮って送ってくれました。


先月、より大きな鉢に植え替えてもらってぐんぐん育ち、幹は茶色になって、すっかり”木”の様相です。
それでも、これがバオバブの若木だとは、誰も気づかないでしょう。

どちらのバオバブももっと大きくなって、大地に根を下ろして、百年も二百年も生きるバオバブの大木に育つのを、わたしは夢見ています。

ワガドゥグ育ちと、東京育ちだけど、あなたたちは、ブルキナファソの大きなバオバブの木に生った”Pain de singe”、おサルのパン~と現地の人たちからそう呼ばれるひとつの同じ実から生まれたきょうだいなのですよ。

大きく、大きく育ちますように。

2020年8月4日火曜日

身近なところにイエネンガ姫像!

梅雨がやっと開けた東京の空の下から書きます。

ブルキナファソに伝わるイエネンガ姫の物語は、ブルキナファソやガーナの北のほうの出身であればだれもが知っているはずです。
イエネンガは、ブルキナファソの最大部族・モシ族の初代王であるウェドラオゴの実の母親であり、若い頃は弓槍使いの名人で馬にまたがり果敢に父親を助けて祖国のために戦った美しい姫だったのです。

わたしが持っているガーナの出版社から出たイエネンガ姫の絵本の表紙には、イエネンガが愛馬にまたがって雄々しく戦う姿が描かれています。






イエネンガ姫は、女だてらに馬に乗って弓、槍を自由に操り、父親の片腕として、林立する王国と戦って自国の勢力を伸ばしていったと言われています。
細くて美しい姫だったと言われて、今も、ブルキナファソやガーナ北部で尊敬され続けています。

ワガドゥグ市内の中心地に建つイエネンガ像は、ちょっとデッサンが狂っていていただけません。イメージが下がってしまいますので、代わりにわたしがイメージするイエネンガ姫のイラストを見つけましたのでこれを。





イエネンガは、ちょうど日本の戦国時代と同じ時期に生きた女性だったと思われます。15世紀のころだったのでしょうか。ブルキナファソの学校の歴史の教科書にも載っています。
フランスのジャンヌ・ダルクも15世紀の戦う女性でした。
わたしは、まさにイエネンガはジャンヌ・ダルクのようなイメージでとらえているのかもしれません。

ブルキナファソのナショナルサッカーチームの名前は、”Les Etalons”(エタロン)。
これは、もともと、フランス語で「種牡馬」という意味ですが、勇敢なイエネンガの愛馬から命名されたものだと聞きます。

また、1969年からブルキナファソの首都のワガドゥグで2年に一度、開催される映画祭、”FESPACO”でグランプリを獲得した監督に与えられるトロフィーは、馬にまたがって雄々しく戦う、ゴールドのイエネンガ姫像なのだそうです。




これがフェスパコ映画祭グランプリ賞のゴールドトロフィーです。雄々しいイエネンガ像ですね。

こんな愛馬にまたがるイエネンガ姫の像が欲しくて、日本の我が家にも違和感なく収まる小振りのものを探し回りました。




ワガドゥグのグランマルシェの一角に真鍮の像ばかりを売る店が立ち並ぶコーナーがあると聞き、我が家の運転手についてきてもらって2019年9月に購入して、ずっとワガドゥグの我が家のリビングに飾っていました。

そのアパートも今年5月末で引き上げることになり、夫のプロジェクトの現地スタッフがわたしたちが残してきた荷物をまとめて事務所へ運び入れてくれたので、きっとその荷物の中にこのイエネンガ像はあるはずです。
いつか日本の我が家に持って帰りたい大切な思い出のイエネンガ像です。

わたしが愛してやまないイエネンガ姫。
ワガドゥグから戻ってきて、わたしたちの住む赤羽の住宅地の公園の中にイエネンガ姫が愛馬にまたがる像とそっくりのものを見つけたのです。それは大きな青銅の像でした。
後日、夫を連れて観に行き、二人で感動したのでした。



この像が建立された来歴も作者名も公園内に記されていません。
なぜ、赤羽の公園に愛馬にまたがる女性像が建っているのでしょう。
なぜ女性だと決めつけるのか、って? 
この像、裸体で馬にまたがり、胸が膨らんでいるのです。

わたしはこの公園のそばを通るたびにイエネンガ姫像を見上げて、コロナ禍がおさまって、いつかワガドゥグに帰れますように、と祈るのでした。