2021年10月17日日曜日

第27回FESPACO(ワガドゥ全アフリカ映画祭)、今日から開催





この写真は、ワガドゥグの中央を走るタンソババイパス沿道に立つ、第27回FESPACO(ワガドゥグアフリカ映画祭)の大きなポスター広告塔です。
ブルキナファソ建国の母と今も絶大な人気を持つイエネンガ姫が愛馬にまたがって戦う雄姿を描いたポスターは、アフリカ映画祭~FESPACO~の芸術的な側面を高めているように感じます。

FESPACOの正式名称は、
"le Festival panafricain du  cinema et de la television de Ouagadougou"

本来2021年2月27日から3月6日まで開催予定だった映画祭はコロナのために延期になり、今日、2021年10月16日から23日までの期間、開催されることとなり、市内の複数の映画館で出展作品が上映されるそうです。
短編から長編まで、アニメ作品も含めて1132本のフィルムの中から239の各賞が選出されて、グランプリ獲得の映画には金のイエネンガ姫戦闘の雄姿のトロフィーが授与されます。




他に監督や俳優たちへの賞もあり、銀、銅、そして木製のイエネンガ姫のトロフィーが授与されると聞きました。

1969年に1回目がワガドゥグで誕生し、以来1年おきに開催されるアフリカ映画祭。
どうしてワガドゥグで映画祭が始まったのだろうと、夫のプロジェクトで秘書をする女性に訊ねると、ブルキナファソ一帯の部族たちには長い歴史があり多くの物語が語り継がれていて、50年前のワガドゥグではそれをフィルムにするということが盛んにおこなわれていたというのです。1969年といえば、この国がオートボルタという国名で独立してから9年が経っていました。
FESPACOが始まった当初の受賞者は、監督にも俳優にもブルキナファソの人が多くいたけれど、最近ではセネガル、コートジボアール出身者が多く受賞していると、彼女はちょっと残念な表情を見せました。

この国の有力日刊紙”Sidwaya”にも、先月末辺りから2,3回、FESPACOのPR広告が大きく掲載されていました。



愛馬にまたがって戦うイエネンガ姫の姿が貼り絵モザイクのようなタッチで描かれる今回のポスター。
広告の下のほうには、FESPACO協賛企業の名前が並んでいます。

第27回FESPACOのテーマは、
” Cinema d'Afrique et de la diaspora, nouveaux talents, nouveaux defis"

日本語にしたら、"アフリカの映画、そして民族離散、新しい才能、新しい挑戦の映画”となるのでしょうか。

期間中、アフリカじゅうから映画出展関係者たちが、そして世界中からは映画の上映権獲得のために配給会社やテレビ局関係者たちが集まってくると聞きます。
また、映画は観ずとも、映画館周辺に立つ露店に集まる一般大衆もいるでしょう。

入国者に対して隔離措置を設けていない、そして、コロナワクチン接種が全く進んでいないブルキナファソに大挙して他国からの人々が入国してくることを想像すると、今夏の東京オリンピック開催後のコロナ感染拡大のことが頭をかすめます。
国家挙げての大きな祭りの浮き立つような大衆の喜びとは裏腹に、わたしは国内でのコロナ感染拡大のことが大きく危惧されるのでした。



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