2021年1月22日金曜日

ブルキナファソの健康茶

 今日も東京からです。
2021年が明けてもう3週間が過ぎました。
冬至から1か月が経ち、日の入り時間もずいぶん延びて、それだけで幸せ感が広がります。

そして、コロナ騒動で緊急帰国してもうすぐ10か月が経つのだということにも驚くやら、寂しくなるやら・・。

日本に帰って来てからも、ブルキナファソから持って帰ってきた健康茶を飲んでホッと一息ついています。

以前にも書きましたが、アフリカはどこに行っても、その土地で愛飲されるお茶があるのだなと感じます。
ケニヤでは、生姜たっぷりの温かい紅茶がポピュラーだったのを思い出します。
コンゴ民主共和国のキンシャサのスーパーのお茶葉コーナーの棚の前で、恰幅の良いアフリカのムッシュが、棚に並ぶありったけの生姜入り紅茶パックの箱を買い物かごに入れるのを見て、わたしが驚いていたら、マダ~ム!わたしはコンゴ人ではないのですがね。生姜は体に良いのだよ。覚えておくといいですよ~、という面持ちでとくとくと生姜の効能を説くのでした。(チンプンカンプンでしたけど。)
中央アフリカ共和国のバンギでは、ベランダの発泡スチロールの箱に我が家のボーイさんが
シトロネール(レモングラス)を植えてくれて、これは家の周りに植えておくと蚊除けになるし、煎じると体の毒素を出してくれて香りのよいお茶として飲めますよと、よくこの葉をたわしのように丸めて結んで煎じてくれたものです。きれいな明るい黄色のお茶でした。
キンシャサではまた、おしゃべりの好きな家政婦さんが、かのじょの家の食卓にはいつもシトロネールのお茶とブルグツゥのお茶を常備していて、家族じゅうで飲んでいると絶賛するので、我が家でもそのブルグツゥの葉のお茶が加わりました。
ちょっとスーッとするハッカ入りのほうじ茶という感じでした。夫はそのお茶を飲むと胃の調子がいいと言ってよく飲んでいました。家政婦さんが言うには、ブルグツゥの乾燥葉はかのじょの故郷のバコンゴ(コンゴの南部)のほうから来ていて、庶民の中央市場でしか買えないというので、家政婦さんに買ってきてもらっていました。値段はもう忘れましたが、驚くほど安かったです。庶民の日常の健康茶ですから。
そして、ブルキナファソのワガドゥグで、夫がブルグツゥの葉を見つけたと喜び勇んで買ってきました。ワガドゥグなど西アフリカ一帯でとてもポピュラーな「ケンケリバ~Kinkeliba」とよばれる乾燥茶葉でした。果たしてブルグツゥとケンケリバが同じ茶葉かどうかは定かではありませんが(乾燥茶葉ですから)、見た目も味も確かに似ていました。
わたしたちが暮らしたり訪れたアフリカの国では、どこも生姜はよくお茶にも使われる食材でした。
南アフリカ共和国といえば、カフェインと言われるルイボスティーです。日本でも多くの愛飲家がいます。

そんなこんなで、わたしは訪れる国で庶民が飲むお茶にまず目が行きました。
ワガドゥグでは、スーパーに行くと立派に包装されて商品棚に並べられています。
わたしたちのアパートがあったワガ2000地区の通称ワガタワーとよばれる塔の立つ丸い交差点のそば、日本大使館寄りのところに、コンテナを利用した健康食品を扱う小さな店がありました。
茶葉はもちろん、モリンガの葉っぱの粉、バオバブの実の粉、ハイビスカス、生姜、ミントなどの乾燥食品も豊富で、ブルキナファソ人が採取地にこだわる蜂蜜、カリテバターのクリーム、石鹸、バオバブのボディクリームに石鹸などなど自然素材の商品が並んで、行くと必ず楽しい発見があるとても清潔な店でした。

そこの女主人のお勧めがこの健康茶でした。




不織布に包まれたパックになっています。
れっきとしたブルキナファソのワガドゥグで生産された商品です。
パッケージも洗練されています。


ワガドゥグの製造所の住所が記載されて、この茶葉シリーズには6種類あるとPRも忘れません。
"Infusion"とは、フランス語で煎じ薬、煎じるお茶という意味です。

含有物は、フランス語と英語でパッケージに表示されています。




*Kinkeliba; ケンケリバの葉
*Ginger; 生姜
*Clove; クローブ,丁子(チョウジ)

この煎じ茶にはケンケリバ、生姜、クローブの3つの茶葉、ハーブがブレンドされているということです。

調べてみると、ケンケリバの茶葉は西アフリカでは最も有名なもので驚きの効能を持ちながらも、西アフリカ以外ではあまり知名度がないお茶だと書かれています。
現地の人たちは、体の毒素を出してくれるから、風邪を引いた時にも、マラリアの時にも、皮膚のトラブルのときにもいいのだと言います。
でも、妊婦さんは飲まないようと付け加えます。胎児までも体外に出してしまうからね、と聞きました。
生姜は日本でもよく知られていて、体を温めると言われて、風邪っぽいときなどに生姜湯を飲んで体を温めたりします。
クローブClove,というと肉料理などに使われる香辛料だと思われるでしょうが、効能書きには、「生薬”丁子”(チョウジ)としても知られていて、体の内部の冷えから来る不調に対する処方に使われる。その作用は「温中降逆」と言って、胃腸を温め、上がった気を下方に納めるもの。冷えによる腹痛、消化不良、しゃっくりなどに対する漢方処方に使われる。」という効能書きを見つけました。気分が落ち着くというのはいいですね。

味は、ショウガ入りほうじ茶、と言ったところでしょうか。
せんべいや和菓子ととても合います。
昨日遊びに来てくれた友人にもあんこの和菓子と熱めのお茶を勧めると、美味しい美味しいと言ってくれて、3杯お代わりしてくれました。

わたしは、1パックを沸騰した600㎖ほどの湯に入れて火を弱めて10分ほど煎じます。
香りが部屋じゅうにあふれて、わたしは好きなのですが、みなさんはどうでしょう。
このお茶のパッケージにはやはり、妊婦と授乳中の女性、それに2歳以下の子どもは飲まないようにと注意書きも載っています。

日本にも、いろんな健康茶があることを思い出します。
どくだみ茶、柿の葉茶、琵琶の葉茶、桑の葉茶、よもぎ茶などが即座に頭に浮かびます。
どれも乾燥させた葉です。
その土地で育まれたお茶は、そこに生きる人たちの体のつくりと環境にぴったり合っていると言えそうです。そんな土地独特のお茶を大切にしていきたいものです。



2 件のコメント:

  1. 面白いねー。
    現地で親しまれているお茶。
    グローブや生姜は好きだから我が家にいつも常備してある。
    ケンケリバって葉、今度アフリカ食材のお店に行ったら見てみよっと。子供や妊婦さんは避けるべきって、モリンガと似ているね。
    モリンガも、アーユルヴェーダでは多くの効能があって、栄養価が高いし、デトックス効果もあると言われているから、子供や妊婦さんは要注意と言われてるんだよね。
    日本の、どくだみやよもぎ、懐かしいーなーーー

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  2. コメントをありがとう!
    それぞれの土地で生まれ育った”体に良いお茶”って興味深いなと思います。
    その土地で簡単に入手できる植物で、風土気候に合った飲み物だということなのでしょう。
    わたしの日本に住む友人が、今はまっているお茶は小豆茶です~って。

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