ここ、ワガドゥグは北緯12度ちょっとに位置しています。
中央アフリカ共和国のバンギは北緯4度のところでした。
今、春分の日も過ぎて、このワガドゥグの町の夜明けは朝6時ちょっと過ぎ。
夫が今朝、夜明けとともに外出したら、もう町には車とバイクが走っていたと言います。
ワガドッグはバイク走行の多い町だということにびっくりします。
自転車も目に付きます。
車道両脇を3列走行で行儀よく(と、キンシャサ暮らし経験者には見える!)進みます。
フリフリレースのロングドレスを着たマダムも、エクステでおしゃれするミニスカートのおねえさんも、首が座るか座らないかの赤ちゃんを頭だけ出してぐるっと布地で巻いたり、頭まですっぽりカーテン状の布地を覆いかぶせて背中に背負った母親も、ホントに”猫も杓子も”状態で、ヘルメットもかぶらずバイクにまたがって、ラッタッタ~♪、です。
ワガドゥグで調理に欠かせないプロパンガスボンベを抱え込んでバイクにまたがるムッシュまでいて、わたしはぞぉー、っとしてしまいます。
やっぱり、バイクと車の追突事故を頻繁に見かけますから。
バイクや車が夜明けとともに始動する風景が広がるワガドゥグの町。
ふ~っと、20数年前の中央アフリカ共和国の首都、バンギの夜明け風景を思い出してしまいました。
北緯4度ほどのところにあるバンギも、夜明けは一年を通して朝6時前後でした。
3年間の滞在生活で後半に住んだアパートのすぐ横には、飛行機の旧滑走路を利用した、広い道路が広がっていました。
コンゴ川の支流にあたるウバンギ川が流れるバンギの町は、夜明け前の頃、朝靄がたちこめます。
その道路の両脇を、朝靄の中、ぞろぞろ、ぞろぞろ、と人の波がうねって行くのです。
片方は町の中心地に向かう人たち、もう片方は飛行場方面に向かう人たち。
圧倒的に町の中心に向かう人の波の方が大きいのは言うまでもありません。
車はほとんど走っていません。
バイクなんて全く通りません。
車道はがらがらで、歩道は人の波!
たくさんの人たちが歩いて職場に向かう朝靄の光景をアパート3階のリビングの窓から眺めるのが、わたしは大好きでした。
人々の暮らしの健全な躍動感を垣間見る思いでした。
現在もバンギは無政府状態が続いていると聞きます。
息子が尊敬して憧れていたボーイのフランソワおじさんはもう亡くなりました。
子どもたちを学校やお稽古事や友達の家にと安全に連れて行ってくれた運転手のポールは元気にしていると、バンギに入った日本の方が彼の手紙を私たち家族に届けてくれたことがありました。
今も、彼や彼の家族たちは元気にしていると信じます。
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