そんな落花生によく似た、地中で豆果を実らせる植物と、この国で出会いました。
夫の事務所の秘書さんが、土だらけの、丸い殻が根っこに絡んだ状態のものをわたしに見せてくれました。殻は、落花生のようだけど、その中に入っている実はほとんど1個。ときどき2個のものがあるくらいです。
これをよく洗って、塩ゆでするとすごくおいしいのよー、と言ってプレゼントしてくれました。それを、我が家のコックさんにお願いして洗って塩ゆでしてもらうと、まあ、なんとおいしいこと!
ゆで落花生と同じ食感です。
名前は、”pois de terre”。
仏和辞書で調べると、ピーナッツ、ナンキンマメ。
なんだ、落花生じゃん、と思って、今度は逆に和仏辞典で”落花生”を引いてみると、”cacahouete”,”arachide”と出ます。確かに、夫は外食の時には「アラシッド(ピーナッツ)、ください!」と言っているなぁ。
”pois de terre”を直訳すると「土の豆」ということですが。
ちなみに、”pomme de terre”を直訳すると「土のリンゴ」。
でも実際は、「じゃがいも」のことです。まあ、じゃがいもは確かに生のままだとリンゴっぽい感触ではあるし、土の中のリンゴ、というのも的を得た表現だとも言えなくもない、かなあ。
ということで、これが、ブルキナファソの人たちが愛食する、おやつのような滋養たっぷりの、”pois de terre”を塩ゆでしたものです。
きれいに洗って塩ゆでした”pois de terre” |
コロッとして、一見、梅干しっぽいですが、”塩ゆでポワ・ド・テール”です。
確かに、落花生の塩ゆでと似ています。茹でているから、外殻もしっとり柔らかい。
中身には、落花生のような薄皮は付いていません。
左端の2個が殻を真っ二つに割ったもの(両サイドを押すときれいにパカっと割れる!)です。
こうやって見ると、銀杏のようにも見えますが、確かに土まみれだったから、土の中で豆果に育つ、落花生のきょうだいみたいなものなのでしょう。
「その土地、その土地で育まれる身近な植物を食糧にして豊かに生きる」ことの知恵を今回もまた、教わったように思います。
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