2019年8月25日日曜日

ブルキナファソからの民藝~かごと藍染布




到着して早々のワガドゥグで、コンパオレさんというブルキナべの、大男だけど目の優しいムッシュを紹介されました。かごと藍染布を制作するアトリエを持つコンパオレさんは、いつもここの伝統服に身を包み、でかっ腹を前に突き出してにこやかに笑っています。妹さんもお兄さんに似てにこやかな大柄な女性です。

何度かかれのアトリエを訪ねましたが、あれこれ物色するのはストレス解消にもなります。

かれは、日本やアメリカなどにかれのアトリエで作られる商品を輸出しているのだそうです。だから、日本人の好みや商品に求めるものを熟知しているように感じます。
横浜で開催される第7回アフリカ開発会議TICADに合わせて、かれも来日して彼のアトリエでの制作品を販売すると話していました。

上の写真は、わたしが日常に愛用するかご。そして、リビング椅子背もたれには藍染布を掛けています。
コンパオレさんのアトリエには、赤や緑のカラフルなカゴもあります。取っ手は赤茶色の皮で包まれていて、しっかりした作りです。

先月、かれのアトリエを訪ねた時、奥の部屋に藍染布が山積みになっていました。
こちらは、日本輸出用ね、あっちはアメリカ輸出用ね・・・すごい量でした。





昨年の夏から秋にかけて開催された、岩立フォークテキスタイルミュージアムでの企画展、「アフリカの藍、日本の藍」に展示されていた、世界の藍染布地を思い出します。
この企画展の案内文の始まりは、
「力強く大胆なアフリカ、やさしく端正な日本。おそらく世界中で藍ほど多くの国で使われて、愛された染料はないだろう。・・・」
アイヌの藍の布も素晴らしかった。
それぞれの民族の中で育まれた風合いが”藍”という色に交わって日常生活に入り込んでいるのだなあと感動しました。
まさに日本の民藝運動のエスプリ、”用の美”です。
また、日本とアフリカの藍染の原料となる植物が違うということも知りました。日本の藍はタデ科植物由来。アフリカの藍はマメ科植物由来だとのこと。(「日本の藍 ジャパン・ブルー」紫紅社文庫)

キンシャサで藍染布をついぞ見なかったので、この国に来て藍の布地に出会ったときはとても感動しました。
今回の横浜TICADに合わせて開かれるアフリカ物産展で、アフリカから運ばれたものの中に日本の「民藝」に共通する匂いを感じてもらえたらなと思います。
そんなことを通しても、アフリカと日本の距離が少しでも近くなれるのではないでしょうか。


2 件のコメント:

  1. 素敵なかご!うらやましい❗️

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    1. ありがとうございます。取っ手もしっかりしていて使いやすいです!

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