わが家のアパート庭に縄で繋がれた羊が! |
ワガドゥグはまだ8月11日です。
今日と明日は、”Tabaski”というイスラム教大際の祭りです。”犠牲祭”というと合点がいきます。
でも、”Tabasiki”というのは、初めて耳にする言葉でした。西アフリカで使われる言葉のようです。
イスラム教徒の割合の多い西アフリカにあってブルキナファソもその一つの国ですから、11日、12日両日、イスラム教徒たちは大いに賑わうのだそうです。
今日(11日)は日曜日ですが、明日(12日)は国の祝日になっています。
わたしたち夫婦は、イスラム教徒の多い国に暮らすのが初めてなので、”Tabaski"の意味も分かりませんでした。それがイスラム教徒にとって、どんなに重要な祭りであるかも。
土、日曜日は、普段、我が家のコックさんと私用運転手は休みです。だから、今回は、土、日、月曜日と三連休になります。
週末の金曜日、運転手はキリスト教徒なので、すんなり勤務時間内に帰って行きましたが、コックさんはなかなか帰りません。ゆっくりゆっくり仕事をして、まるで夫の帰宅を待っているかのようでした。夫が帰宅しても、何の変化も起こらないのを悟ると、コックさんは、帰り支度をしてから、おもむろに、日本にはTabaskiはないのか、と訊いてきました。わたしは、日本人のほとんどは仏教徒だからTabaskiという言葉を初めて聞いた、と返しました。かれは納得したかのようにちょっと寂し気に、わたしからの「Bonne fete!」(良いお祭りを!)と言う言葉を背中に受けて帰って行きました。控えめな性格のおじさんです。
なんだか、コックさんのがっかりした様子が気になって、以前、ブルキナファソに住んでいた友人にメイルをするとすぐに返信が届きました。
そうして、わたしたちは、”Tabaski”という祭りはイスラム教最大の祭りで、家内の使用人たちには祝い金をはずむ慣わしがあるということを初めて知ったのです。
確かに、バンギでも、キンシャサでも、キリスト教徒だった使用人たちのクリスマスのために祝い金を贈っていたことを思い出しました。
それから、バンギで羊が生け贄になるために隣の家で絞められて鳴き声を上げているのを耳にしたことも思い出しました。
そうだった!迂闊だった!
夫は、イスラム教徒のコックさんにすぐに連絡し、祝い金を今度の勤務日に用意しておくから、心配せずにお祝いをしてくれと伝えていました。
というのも、この”Tabaski”(犠牲祭)には、家長が一頭の羊を買って、神にささげて、その後、親類縁者でご馳走を食べるのだそうです。
だから、犠牲祭の前は羊の値段が高騰するとも聞きました。
羊が買えない家庭では、山羊。それが無理なら、牛。それも無理なら、鶏を買って祝うのだそうです。
犠牲祭の神にささげるのは、羊(雄)の肉が基本だということです。
私用運転手はキリスト教徒なので、かれにはクリスマスの時に祝い金を渡すことにしました。キリスト教徒は、犠牲祭の時はイスラム教徒の家に招かれてご馳走になるということです。
”Tabaski”。
イスラム教最大のお祭り、犠牲祭。
西アフリカの国で、初めて出会った言葉でした。
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