これは行くべし!
と、まず電話するとオシャレなブティックにはふさわしくない図太い声のマダムが応対してくれました。庶民的な応対にちょっと疑る。<疑惑①>
運転手にしっかりと道順をきいてもらい出発。どんどん、中心部から離れて庶民の地区に入っていきますが、大丈夫?
と運転手に訊くと、わしも知らんよ、言われたがままに行っとるだけだがね。
で、到着。でもオシャレなブティック街とは全く縁遠い地区。<疑惑②>
もう一度マダムに電話してみる。はいそうそう、白い門扉のとこさ。
わたしがそこまで出るから、ほら。
携帯電話を耳に当てた庶民のでぶっちょマダムがドカーンと、わたしのど真ん前に立っていました。
へ?
オシャレなマダムが開くブティックじゃなかったの?
あ、あそこは引っ越したのさ。今は、ここさ。<疑惑③>
普通の民家じゃあありませんか。
庭で、染色した糸を干してほぐしている人たちと、織機で織っている3人の女性がいるのとで、ファソダンファニの家内工場だと言うことは理解できますが、こりゃ、完全に下町の家内工場。これって、騙された?
暗い民家の中に入ると、赤ちゃんや幼児が数人寝たり遊んでいたりしていて、けたたましい。床の水って、もしかしたら、この子たちのおしっこ、かも。
そんなこんなの疑惑が浮上してくらくらしてきました。全然オシャレじゃないんですもん。
ファソダンファニの布地は、これまでに訪ねて行った店と同じように少ないながらも室内や入口に棚に並んで陳列されてはいます。
せっかくなんだから半反でも買って早いとこ、おいとましましょ。
黄色の縦縞の織布をこれ半反ください!、というと、あ、これはセットで売ってるから半反売りはできないよ。
じゃ、これは? それもセット売りだから、ダメ―。
ほかの織布よりちょっと幅広の縦縞柄の白地に小豆色と黒の縦縞のものに半反買いの許可が下りて買ったら、10000FCだって。ほかんとこより高いじゃん。最初の店は、半反7500FCだったし、次に買ったときは8500FCだったもん。このおばちゃんマダム、ドカンとして、はい10000FCね、と言い切る。
いざ、携帯を持って工場見学へ。
門扉入ってすぐのスペースでは、束になった染色した糸を伸ばして引っ張って、干してるんだか、絡まりをほぐして織り作業の前段階のような作業をしている人たちが2,3人。
縦糸は色とりどりカラフルで、横糸は、ご覧の通り藤色の糸一色で織られていきます。
織機はどれも鉄製で、職工さんたちは女性ばかりです。もしかしたら、室内の赤ちゃんや幼児たちってこの女性たちの子どもなのかもしれない。良い職場じゃん、と見直します。
こんなきれいな色のファソダンファニの織布は見たことないし、室内のどこにも見かけなかった。これらのカラフルなファソダンファニは果たしてどこに消えるのか。<疑惑④>
さて、続きはまた!
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