2019年9月20日金曜日

バオバブの実~Pain de Singe~から種を採る




一見、ほっかほかの石焼き芋のように見えますね。

これは、”Pain de singe ”。
お猿のパン、といわれる、バオバブの実です。
長さ17cmほど。まさに手のひらサイズのラグビーボールです。

昨日、夫の事務所を訪ねると、昨季に採れた古いバオバブの実を持ってきたよ、と秘書の女性が見せてくれました。
わたしが、バオバブ、バオバブ~バオバブの種が欲しい~と言い続けていたからでしょう。きっと、バオバブの種を採るために持ってきてくれたのです!

乾燥しているので、殻はとても硬くて、ハンマーみたいなものでぽんと叩いて割ってくれました。ちょっと古いから、こんな風に果実にひびが入って変色しているけど、新しい果実は白いのよ、と説明してくれました。
皆で味見をしてみましたが、乾燥しきっていて、繊維があって硬いだけでしたが、ほんのり甘みが残っていました。




今は雨季もほとんど終わりかな。
バオバブの黄色の花(・・と書いてはいますが、実際わたしはまだ花を見たことがない・・)も終わりに近づき、木に繁った葉っぱは少しずつ落ちていき、緑色の実が結実し始めている頃だと、我が家のコックさんから聞きました。
12月頃まで待って実が茶色く色づいたものから順に採って、殻を割って白い実を食べるのだそうです。2月頃までがバオバブの果実の旬のようです。次のバオバブの果実の時季が来るのが楽しみです。

その茶色く色づいたバオバブの殻を割って出てきた中身の白い果実を粉末にしたのが、これです。




この黄色い蓋の容器に入っているのが、”Poudre de Pain de Singe”(お猿のパンの粉末)で、下に”健康のために”、ともつけ添えられています。
(上に載っている容器は、モリンガの葉っぱの粉が入ったものです。バオバブの葉っぱの粉末も売られていて、健康食品オンパレードのブルキナファソです。)
粉を匙に少量取ってパフっと口に入れると、甘酸っぱい味が口に広がります。ビタミンたっぷりと言った感じです。
さらに、果実の粉を小麦粉と混ぜて固めた、ちょっと硬い落雁(らくがん)のような、”お猿のパン干菓子”が町の小さなお店あちこちで安く買えるようです。子どもや年寄りのおやつにぴったりです。
この”お猿のパン”は、胃腸をきれいにする働きがあるのだそうです。もちろん、いろいろなビタミン、ミネラル成分も豊富そうです。


さて、冒頭の、昨季の乾燥し切ったバオバブの果実を少しずつ噛んでいたら硬いのが歯に当たりました。
それがバオバブの黒い種です。一個の果実の中に一体何個の種が入っているのでしょう。
何十個とあるように思います。




バオバブの種は、スイカの種より一回りほど大きくて、小豆のように丸っとしています。
これを土に埋めると雨季のころだと、1,2週間で発芽するのだそうです。

ワガドゥグで植木鉢を見つけて、土を入れて、バオバブの木を育ててみようと思います。
1年間でどのくらい大きくなるのでしょう。


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