2021年12月11日土曜日

ファソダンファニ布でオーダーしたワンピース

 先月の終わり、ブルキナファソ独特の綿100%の織物、"Faso danfani"(ファソダンファニ)の布地を2パーニュ(pagne・40cm幅×6m×2p)分、わたしたち夫婦にとブルキナファソの知人、ジナボさんがプレゼントしてくれました。



とってもオシャレなかのじょがいつも織布をオーダーするというワガドゥグ郊外のアトリエに発注して待つこと3週間で届いたと言います。ファソダンファニでも厚手の織地です。良質ものである証拠は織幅が40cmの幅広ということで分かると聞きます。

夫と相談してワガドゥグで作ってもらおうということで、ジナボさんの行きつけの仕立て屋さんを紹介してもらいました。
以前、Tシャツに国布をアレンジしてもらったところが紳士用仕立て屋でした。
わたしは、数軒隣にある女性用の仕立て屋に案内されました。

こちらの写真左が紳士用仕立て屋の店主で右が工房内です。
店主はなかなか生真面目そうなムッシュで、職人はほかに3人いました。
店主が、夫の採寸をしてくれ、きっちり2日後に出来上がると約束しました。



女性用の仕立て屋に行ってみました。




上の左写真の右の恰幅の良いマダムが店主。いつもメジャーを首から下げて、大声で客の相談に乗っています。店は角地にあるので2方向の窓からの採光で、店内は明るく、3種類の布地、アフリカンプリント布、ファソダンファニ布、そしてボボ・デュラッソの染め布のココ・デュンダ(koko dunda)が棚に陳列され、店内右側面一面に配置されたガラス扉付きの棚には靴、サンダル、そしておしゃれな合皮バッグがきっちり飾られていました。バッグには金色文字で”Paris”と入っているし、”Dior”模様のサンダルもあります。
どこからのものなの?、と訊くと、ほとんどがロメ(トーゴの首都)やコトヌ(ベナンの首都)からのものだけど、ビーズのバッグはトルコ、ドバイから来ているのだとか。ジナボさんに言わせると、中国製よ、ということらしいです。
店内にはミシンが一台だけで、その奥にカーテンが垂れた大鏡のある試着スペースがあるのみです。アトリエは近くに別にあるのよ、ここは客の応対スペースだけね。太っちょマダムが大声を張り上げんばかりに説明してくれました。
前もって、ジナボさんがネットで探してくれたワンピース写真数枚から選んだもののコピーを見せて、採寸してくれて、はい1週間後に出来上がるわよ!
またまた大声で請け負ってくれました。

見事に、夫がオーダーしたシャツも、わたしのワンピースも約束通りに出来上がっていました。

夫のも、わたしのも体形に余裕をもって出来上がっていて、サイズぴったりだったのにも満足でしたが、やっぱり日本の仕立て屋さんのように縫い代の始末までは目が行き届いていないのは仕方ない。目をつぶることにしましょう。ファソダンファニは綿100%の太めの糸で織られているから、折り目が粗い分、縫い代の始末も大変なのでしょう。



ファソダンファニの布地を横に使っていて、端布のブルーを生かしてアクセントにしていました。試着してみると重い、重い。
スポーツ選手のトレーニング用の鉛入りのシャツか!!!、と思うほどでした。



普段履きの靴がぼろくて失礼。
ほ~ら、わたしの腕はいかがなものよ~!、と言わんばかりのマダムの笑顔。
この日も、メジャーを首にぶら下げていました。

今日はこのワンピースに白のベルトを付けて事務所に着て来ました。
夫に、ファソダンファニのペアルックで行こうか?!、と提案したら、速攻拒否されましたけど。
何人もの人から、おおー、今日のマダムはブルキナベだねえ、と笑顔で声をかけられたのでした。
ファソダンファニの布地はブルキナベ、ブルキナファソの人の誇りなのです。
重さも、全く気にならなくなりました。 
それよりなにより、暑くて乾燥したこの国の風土に生まれ育まれた布地だけあって、着ていて涼しくて、心地良いのです。
ジナボさん、どうもありがとう!


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