2021年12月27日月曜日

28年前のワガドゥグのサンタクロース

 わたしがワガドゥグ大聖堂横で売られるイエス様の降誕小屋の写真を知人に送ったら、懐かしいなあと言って、こんな話をメイルで送ってくれました。


”緑のサヘル”という団体に所属するSさんが、ワガドゥグで暮らしていた時のこと。
大聖堂の近くに海外配送会社があったので、たまに大聖堂に行っていたのだそうです。
そして、1993年に大聖堂の近くで、サンタクロースに会ったそうです。
証拠写真です、と送ってくれた写真です。Sさんの了解を得てここに転載します。
(1993年12月21日の日付が入っています。)

このサンタさんはブルキナファソの人で、かれ自身、そんなに裕福な感じではなかったとのこと。そのサンタさんが、通りを歩きながら子どもたちにプレゼントを渡していたのだそうです。彼が身に着けているコスチュームも自前のようだった、と。


不思議に思ったSさん。サンタさんに話しかけたのだそうです。
すると、かれは、ワガドゥグ在住の普通の一般庶民だったそうです。
ただ子どもたちを喜ばせたいという思いから、一年間お金を貯めて、クリスマスのころになるとサンタさんになって町を行く子どもたちにプレゼントを配って歩いているのだと話してくれたというのです。
Sさんからのメイルは、こう締めくくられていました。
”これぞ本当のサンタクロースだ、と大いに感激しました。ブルキナファソは本当に素敵な国です。”

夫の事務所の人たちに聞くと、今は外を歩いてプレゼントを配っていると、子どもたちに囲まれてしまうだろうね、と。でも、教会の敷地内でクリスマスの頃、サンタクロースに扮してプレゼントを配っている人は確かにいるということでした。
そして、熱心なクリスチャンの運転手さんは、このサンタクロースも毎年お金を貯めて子どもたちにプレゼントし続けることで、幸せをもらっていたのだろうなあと言いました。
プレゼントをもらった子どもたちは、このサンタクロースのことを大人になった今でも思い出すのでしょうね、とも話していました。

ワガドゥグ大聖堂は、地面の土の色と一体化するような建物で荘厳な雰囲気を辺りに放っているようです。わたしは、学生時代を過ごした長崎の浦上天主堂と重ねて見てしまうのでした。

このちょっと心温まる話は、わたしを幸せにしてくれたのでした。だから、わたしも皆さんにおすそ分けです。

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